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【くらしに役立つ知識】がんの最新医療

多くのがんで早期発見が可能になり、治る確率が高くなってきました。また、医療の進歩とともに、その治療内容も変わってきています。がんのリスクに備えるにも、がん医療の最新事情を知りましょう。
がん治療を取り巻く医療事情は、10年前と比べると様変わりしました。大きな変化として、「がん患者の入院日数が短くなった」ことが挙げられます。たとえば、癌研有明病院の食道がんの例では、手術後の入院期間が2001年には55.5日だったものが、2007年には27.4日と、ほぼ半分にまで短縮。初期のがんなら10日程度で退院する人もいるそうです。
厚生労働省の統計によると、たとえば肺がん患者の平均在院日数は50.1日(1996年)から34.1日(2005年)にまで短縮されています(図1)。
※1 入院中の検査や治療の予定、食事や入浴などの生活の流れを記したスケジュール表。患者は回復の目安がわかり、医師や看護師などの医療従事者はクリニカルパスをもとに治療計画を立てることができる。


手術だけではなく、抗がん剤を使う化学療法、放射線療法も日々進化しています。副作用の少ない抗がん剤が登場してきたため、以前は入院で行われていた抗がん剤の点滴を、外来通院で受けるケースも一般的になってきました。通勤しながら、仕事の合間に抗がん剤の点滴を受けて治療を続ける人もいます。同様に、新型機器を使う放射線治療のなかには、通院で受けられるものもあります。
今は多くのがんで早期発見が可能になりました。早く見つかるほど治る確率も高まるので、「がんは治る時代になってきた」と言われるほどです。しかし一方で、依然として死亡原因のトップはがん(図3)。早期発見、早期治療がかなわず進行がんとなった場合には、他の病気と異なり、入院が長引いたり入退院を繰り返すこともあるし、再発のリスクがあるのもまたがんの特徴です。
がん治療の中には、先進医療(※2)という選択肢もあります。医療費は全額自己負担で、中には「固形がんに対する重粒子線治療」など、ものによっては300万円を越える治療もあります。また、長期の闘病になれば、差額ベッド代や仕事を休んでいる間の収入も気がかりです。
※2 厚生労働省より保険診療との併用を認められた医療技術。先進医療は保険外診療になるため、全額自己負担で、高額療養費の払戻しは適用されない。

『びぃあらいぶ』2008年6月3回号を改変
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