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パルシステムの健康・おうえんナビ
家族の健康レシピ
人参を上まわる量のβ-カロテン。食物繊維も豊富です。
緑黄色野菜のなかでも、栄養価が抜きんでて高いのがモロヘイヤです。抗酸化作用のあるビタミンA(β-カロテン)、ビタミンC、ビタミンEが豊富で、特にビタミンAの量は人参を大きく上まわるほど。ビタミンAには皮ふや粘膜を健やかに保つ作用があり、からだの免疫力向上につなげます。
モロヘイヤをきざんだときに出てくる「ねばねば」は、主にペクチンという食物繊維の一種です。ペクチンはお腹の善玉菌を増やし、腸内環境を整えるとされています。腸はからだの免疫細胞の約7割が集まっている、健康の要のような場所。暑さで食欲が落ちると腸が弱って不調が出やすくなってしまうので、日ごろからしっかりいたわりたいものです。
エネルギーの素である「気(き)」を補う作用も。
薬膳の世界において、モロヘイヤには、からだのエネルギー不足を補う効能があるとされています。主なものは「益気(えっき)」や「補腎(ほじん)」などの作用で、生命力を蓄える「腎(じん)」などに関連する食材ともされています。そのほか、からだの余分な熱をさます「清熱(せいねつ)」や、余分な湿気の排出を促す「化湿(かしつ)」などの作用も。モロヘイヤは高温多湿な日本の夏に適した食材といえますが、冷えが気になる方はみょうがなどの薬味を添えて楽しんでみてください。
【モロヘイヤの主な栄養素】
ビタミンK…骨の形成に関わる
ビタミンA(β-カロテン)…抗酸化作用、皮ふや粘膜の健康を維持する
葉酸…ビタミンB12とともに赤血球の造成に関わる
ビタミンE…抗酸化作用、血流を整える、血管を丈夫にする
ビタミンC…抗酸化作用、免疫活性やしみ予防につなげる
パントテン酸…三大栄養素の代謝に関わる
ビタミンB2…脂質や糖質の代謝を促す
カルシウム…骨の形成や精神安定に関わる
マンガン…骨の形成や脂質、糖質の代謝に関わる
銅…ヘモグロビンの合成に関わる
食物繊維(ペクチンなど)…腸内環境を整える、免疫力向上につなげる
【モロヘイヤの薬膳としての主な効能】
清熱(せいねつ)…余分な熱をさます
化湿(かしつ)…余分な「湿(しつ)」の排出を促す
滋陰(じいん)…「陰液(いんえき)」を補って熱をさまし、潤す
益気(えっき)…主に肺と脾の気(元気、エネルギーの素)を補う
活血(かっけつ)…血流を促す
明目(めいもく)…目の疲れやかすみをやわらげる
通便(つうべん)…便秘を改善させる
補腎(ほじん)…「腎(じん)」の働きを補う
「ねばねば」の食材と合わせて、パワーアップ。
モロヘイヤはあくが強いので、下ゆでしてから使うとよいでしょう。根元を切り落とし、茎は少しかたいので葉よりも長めにゆでるのがポイントです。おひたしや炒め物もおいしいですが、おすすめはやっぱり「ねばねば」を生かしたレシピ。下ゆで後に茎ごと包丁でたたき、麺類や肉料理などのトッピングに。納豆やオクラなどと合わせれば、粘りの相乗効果でお腹をいたわる作用もアップします。つるりと食べられるので、少し疲れたなという日にもぴったりですよ。
今月のおすすめレシピ

- 栄養情報の監修 清水加奈子さん
フードコーディネーター・管理栄養士・国際中医薬膳師。調理、スタイリングからカロリー計算されたレシピの作成、アイデアレシピの提案、栄養関連の監修などを行う。